神経障害性疼痛/複合性局所疼痛症候群(CRPS)

神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)とは?

なんらかの原因で末梢神経や中枢神経が損傷や障害をされたことによって生じる疼痛です。原因としては、外傷や手術、癌(がん)・糖尿病・帯状疱疹などがあげられます。軽く触れただけで激しい痛みを感じたり、刺激を受けなくても強い痛みが出たり、焼けるような痛みが持続します。

複合性局所疼痛症候群(ふくごうせいきょくしょとうつうしょうこうぐん)CRPSとは?

複合性局所疼痛症候群(Complex regional pain syndrome:CRPS)は、以前はカウザルギー、RSDなどと呼ばれていました。

多くは、怪我や手術、あるいは関節などの固定期間をきっかけとして発症し、きっかけの状況とは不釣り合いな激しい痛みや触ると悪化する痛みが続きます。

  • 例えば、肘の手術後、手術した肘の部分ではなくて肘から先の前腕から手指にかけてビリっと電気が走るような激痛(電撃痛)や火で焼かれているような激痛(灼熱痛)が発生する等(ピリピリ、チクチク、ズキズキ、ガンガン…)

多くは、疼痛部位に浮腫や皮膚血流の変化を伴い、交感神経の関与が疼痛を引き起こす一因と考えられています。

神経障害性疼痛/複合性局所疼痛症候群(CRPS)の一般的な治療法

1.薬物療法

  • 非ステロイド系抗炎症薬
    (例:アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン等)
  • 典型的な機序を介さず中枢神経系に作用する薬剤(例:トラマドール)
  • 抗うつ薬(例:アミトリプチリン、ドキセピン、ノルトリプチリン、トラドゾン等)
  • 経口リドカイン(メキシレチン-やや実験段階)
  • 抗痙攣薬(カルバマゼピン、ギャバペンチンは持続痛を同様に緩和する場合がある)など

2.交感神経ブロック・交感神経切除術

3.理学療法

神経障害性疼痛/複合性局所疼痛症候群(CRPS)に対する遠絡療法

遠絡医学では、「神経線維が破壊され、表在感覚である温度覚・痛覚が亢進し、触覚と圧迫覚が低下している病態を伴う症候群」を「神経線維破壊症候群」として提唱しています。神経障害性疼痛も、複合性局所疼痛症候群(CRPS)も「神経線維破壊症候群」の一部と考えます。

特徴としては、
症状部位に少し触れただけで電撃痛(ビリッと電気が走るような激痛)あるいは灼熱痛(焼かれているような激痛)が発生し、感覚の異常を伴います。

例えば、

  • 脳卒中発症後に、右または左側の顔や体幹、手足などに後遺症として、触れると悪化する痛み
    ⇒ 大脳の神経細胞 及び 神経線維破壊に伴う神経線維破壊症候群(神経細胞の破壊は再生できませんが、神経線維の破壊は再生できます)
  • 奥歯を噛みしめるとビリッと痛む症状
    ⇒ 三叉神経の神経線維破壊に伴う神経線維破壊症候群
  • 頭部の表面、上肢、下肢などの部分に触れると悪化する電撃痛や灼熱痛がある
    ⇒ 脊髄の神経線維破壊に伴う神経線維破壊症候群
  • 帯状疱疹後神経痛
    ⇒ 脊髄神経の神経線維破壊にともなる神経線維破壊症候群
  • 外傷や手術など末梢神経の損傷後、その神経が支配する末梢の領域に電撃痛や灼熱痛、浮腫、皮膚の血流変化、萎縮などの症状がある痛み
    ⇒ 局所の神経線維破壊症候群   

上記のように、病態を捉えます。

西洋医学では、CRPSのほとんどが局所性の問題として治療されています。しかし、実際は局所のCRPSと診断されているものの多くは、脊髄や脳など中枢性の神経線維破壊によって手足や顔に症状が出ているケースが多いと考えています。

原因部位の診断を正確に行ない、その部位に対する遠絡療法を実施することで、上記の例にあげた激痛のほとんどがその場ですぐに改善し効果を実感できます。根本治癒には、破壊された神経線維の修復が必要ですが、遠絡療法により修復を促進可能です。非常に多くの治療実績があります。

神経障害性疼痛、複合性局所疼痛症候群のどちらに対しても、遠絡療法は非常に有効な治療法です。

【症例1】足関節捻挫後に発生したCRPS(12才男児)

12才の男児。バスケットの練習中、ジャンプした時に、左足首を強く捻りました。足首が腫脹し痛みましたが、自然に治るだろうと自分で湿布をしていました。

1ヵ月後に足首から足趾(ゆび)に、触れると火傷をしたような痛みが走るようになりました。左外果周囲から足背、足底が腫れ、第3.4.5趾が細くなっています。その後、転々として、他院の治療を受けましたが、改善せず、遠絡治療の目的で、当院受診。

初診時、左外果から足背にかけて、触(ふ)れると悪化する痛みがあり、歩行は杖を使用していました。当院で週1回遠絡治療を受けて、1ヵ月で、杖を使用せず、歩けるようになり、3か月で足背も触(さわ)れるようになりました。その後、月1回の治療を受け約2年で足の痛みは完全に消失しました。

解説:

この症例は遠絡医学的には、局所の神経線維破壊が原因と診断しました。遠絡治療によって、神経線維の再生を促進し、回復に至った症例です。

 

【症例2】膝手術後に発生した左上肢、下肢の触(さわ)れない痛みと痺れ(12才女児)

12才女児。両膝の痛みにて、大学病院を受診、両膝内側膝蓋滑膜壁障害と診断されました。13才の時、右側膝関節鏡視下滑膜切除術を受けました。

1ヵ月後、左側膝関節鏡視下滑膜切除手術を受けました。手術直後より、左大腿部全体と左肩関節から指にかけて、触ると悪化する強い痛みと感覚障害となり、安静でも激しく痛みごくわずかの刺激でも痛みが悪化する為、歩行困難となりました。手術を行った大学病院より、遠絡治療の目的で、ペレス銀座クリニック(遠絡療法創設者 Dr.KO(柯 尚志(こう しょうし)医師)のクリニック(当時)を受診しました。

初診時:左上肢外側(肩~指)と左大腿部内側に触ると気持ち悪くなるような違和感と痛み及び左大腿部外側の電撃痛がありました。

遠絡治療は、アトラス(頸椎一番)と頸部の脊髄や、間脳や脳幹部のライフフローを改善する治療により、左上肢下肢の痛みはすべてその場で改善しました。

解説:

この症例は、術後に患者様の搬入の際に、ベットに移すときにアトラスに負荷がかかり神経線維の損傷があったと考えられます。

アトラスから右大脳の神経細胞、神経線維の圧迫よって、上位脳からの神経線維破壊症候群を起した症例です。アトラス周囲の炎症除去及びライフフローを調節することによって、右大脳の神経細胞、神経線維の圧迫が緩和され、速やかに症状が改善された症例です。 

小泉医院遠絡医療センター

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