脳卒中後遺症(脳血管障害後遺症)

脳卒中は、医学的には脳血管障害と呼ばれます。脳の血管が切れる場合(出血性)と脳の血管が詰まってそこから先が虚血する場合(梗塞性)の二つのタイプがあります。どちらも、血管が栄養していた脳の部位や損傷の程度により、一命を取り留めても様々な後遺症が残ります。

後遺症の例:

  • 片麻痺(右半身、または左半身の手足、顔などの麻痺)
  • 運動障害:
    手指の細かい動作ができない・歩行障害・失調症・構語障害 など
  • 感覚障害:
    触覚・痛覚・温度覚などの鈍麻・感覚麻痺・痺れ・視覚障害・嚥下障害・排尿障害・高次脳障害・記憶障害・注意障害・行為障害・言語障害(失語症)・認知障害・感情(気分)障害・その他

脳卒中後遺症に対する一般的な治療

  • 薬物療法(脳循環代謝改善薬など)
  • リハビリテーション(理学療法・作業療法・言語聴覚療法など)

脳卒中後遺症に対する遠絡療法

急性期(発症後3カ月以内)

大脳の出血(梗塞)部位のライフフローを改善することで、ダメージを受けた脳の働きを活性化します。特に浮腫などによる微細な脳細胞の圧迫の改善に効果があり、麻痺などの身体症状の早期回復を促し、後遺症を最小限にとどめる効果が期待できます。

慢性期(発症後4カ月以降)

頚部、胸部、腰部の中枢、および麻痺側の手足のライフフローを改善することで、重み感やつっぱり感を軽減します。間脳~脳幹部が活性化され、12脳神経の働きや自律神経が整い集中力や注意力も改善します。リハビリなどのトレーニング効果を発揮する為の土台 を整えます。また、痛みや痺れなどの改善が期待できます。

【症例1】脳出血後左片麻痺・遠絡療法後、視野と耳の詰り感に改善がみられた症例(70歳 男性)

左上下肢の麻痺がありますが、杖を使用して屋外自立歩行可能な方です。 左肩~腕~手にかけての重みと腰痛があり、遠絡療法を希望されました。治療直後、肩にあった痛みと腰痛はその場で改善しました。左上肢の重みも軽減しました。同時に、左側の視野の拡がりと耳の閉塞感・詰り感にも改善が生じました。

解説:

この男性は歩行は自立していますが、左上肢の麻痺が重く肩の亜脱臼があり腕を常に三角巾で吊っている状態です。その為、左肩に常に鈍痛がありました。遠絡療法では、痛みのあるところには触らずに治療が可能なため、麻痺側の腕や肩には触らずに、健側の足の治療ポイントを刺激することで肩痛は改善しました。肩痛が改善することで、着替えなどの日常生活動作にも改善があります。同時に、出血のあった右大脳に影響しているライフフローを調整することで、脳内のむくみが改善し、視野の拡がりや耳の症状に改善がみられたと考えられます。

【症例2】脳幹出血後の右半身の痺れが改善した例(53歳 男性)

脳幹出血後、右体幹及び上下肢失調症と右半身の痺れ症状が主な訴えでした。

痺れ:
右半身にビリビリと静電気が起きているような痺れがある(特に右肩・手掌・わき腹・下腿・足裏)
痛み:
右肩の水平外転(水平に開く)で三角筋部に疼痛

初回遠絡療法実施直後「痺れが和らぎ、右手指が動かしやすくなった。」「右足趾の先の痺れが少し良くなった」「肩の痛みが無くなり、楽になった」など痛み、痺れに改善傾向がみられました。

週に3回集中的に3週間治療を実施した結果、肩の痛みはすっかり無くなりました。終了時「遠絡療法のおかげで、肩や腕、足の痺れはだいぶ良くなってきた。治療後は、手指が動かしやすくなる。痺れがだんだん先のほうに遠のいているような感じがする。」との感想をいただきました。

解説:

脳のライフフローの調整を中心に実施しました。短期間でも集中して実施できたことが良かったと考えています。痺れなどの異常感覚が軽減すると、残っている機能が充分に発揮できる為に指先の巧緻性なども改善します。足部の痺れも軽減することで、接地時の感覚入力が改善し歩行もより安定します。通常のリハビリ(理学療法 作業療法 言語療法)と同時に遠絡治療を併用していくことで、リハビリテーションの効果もより向上させることができると考えます。

【症例3】脳幹部脳出血による顔面や口腔内、舌、腕から手指にかけての痺れが改善(58歳 男性)

H28年9月18日右顔面の痺れ、つっぱり感、左手指~肘の痺れ感により、市立病院に救急入院、脳幹部脳出血の診断を受けた患者様です。入院治療中には、治療中左足の痺れ感もありました。10月より左顔面の痺れ感も出現しました。幸い手足の麻痺などの運動障害はなかったため、11月10日には退院となりました。しかし、退院後も顔面や左手指の痺れは続き、担当医師からは後遺症として残る可能性が大きいと説明を受けられました。

治療法を探して当院に相談され、11月18日より治療を開始。初回治療より治療後に痺れが半減するなど改善の手応えあり定期的に治療を継続されました。徐々に症状が戻ってきても以前より良い状態が維持できているのを実感できるようになり、H29 年4月現在は治療前のご症状は0.5~1╱10とごくわずかに痺れを感じる程度、治療をすると消失します。

また、治療開始当初はあった、手の冷え、気分の落ち込み、集中力の低下、易疲労感、体がフワフワするような感覚なども改善され、仕事にも復帰されました。病巣部位が脳幹部ということもあり、ご本人が完全に症状が無くなるまでの治療を希望され継続中です。

【H28年11月25日 2回目の治療時の状況
数字は治療前➡治療後の状態を10段階(非常に重い10~症状が無い0)で評価】

2回目の治療時の状況

【4月5日現在の治療前の評価】

4月5日現在の治療前の評価

初回治療後のインタビュー動画

解説:

この男性は、発症後から3か月以内に遠絡療法を開始できました。3か月以内ですと、特に遠絡療法で脳のライフフローを調整する治療を行うことで、脳出血後の微細な脳浮腫などを改善し後遺症を最小限に抑える効果が期待できます。脳出血や脳梗塞の後遺症、特に痺れや痛みは遠絡療法の適応が高いので、症状が固定してしまう前になるべく早めにご相談いただくとより効果を発揮することが可能です。

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